概要 大学卒業を目の前にして、一度挫折した就職活動をやり直し。 社会人として独り立ちするにあたり、決定的に足りないものがあるが、 それに気づかず、先輩の猿マネで無難に就職してしまう …っていうお話。
さて、就職活動に挫折したので、わざと留年したデラえもん、
「ん−、1年ぽっかり空いちゃったな—」
今年は大学5年生。
でも卒業単位はほぼほぼそろってる。
「じゃ、休学すっか」
「なんか海外留学とかかっこいいよねー」(←クソ)
っていうノリだけで、イギリスに語学留学することにしました。
(ホント、いま目の前にこんな舐めたヤツがいたらグーで殴ってやりたい。)
バイトでちょっと貯えもあったのでそれを使って約4ヶ月イギリスの田舎町へ。
ちょっくら語学留学。
でも「語学留学」なんていっても、結局向こうで日本人同士でつるんじゃうんですよね。
そんな急に英語ペラペラにはなりません。
ただ、ひとつだけよかったのは、
英語コンプレックスは払しょくできました。
だいたい日本人ってみんな英語できなくて超ビクついてるじゃないですか。
あれいちばんよくない。でも無理もありません。
学校の英語教育で生徒にダメ出し喰らいまくって、
「オレは英語できない」ってトラウマ化してるんですよね。
英語できなくっても、全然ビビらなくっていいんです。
まずは、にっこり笑って「ハーイ」と声をかける。
向こうが目を合わせてくれればしめたもの。
あとは知ってる単語並べてりゃOK。
文法なんてハチャメチャでいい。
目を見て「オレの話 聞いてくれよ」という気持ちでズケズケ行きましょう。
「なんだよ、オマエ俺のいうこと分かんねーの？」ぐらいの厚かましさでいいです。
…なんかナンパ術みたいな話になってしまいましたが、これホント。
おかげで、ぷらっと海外旅行できるぐらいの度胸だけはつきました。度胸だけですが(笑)
イギリスでも変わった人にたくさん出会いました。
義足医師のドイツ人、徴兵あがりの韓国人、サウジ石油王のせがれ、
いろんな人がみんなフラットにつたない英語でバカ話。
不思議なもので苦手な英語で生活してると、思考まで稚拙になります。
いい歳した大人が“ウンコ・ちんこ”で大笑い。
日中は英語教室に通ってましたが、
夜にバーでたむろってバカ話してた方がずっと英語上達の役にたちました。
たいして英語も上達しないままあっという間に4ヶ月がすぎて
留学とは名ばかりのイギリス長期旅行も終わってしまいました。
そして帰国するといよいよ現実が待っています。
問題先おくりにしていた就職活動、今年こそちゃんと就職せねば。
デラえもん、あらためて考えました。
昨年は「世のため人のため、誰かの役に立つ仕事！」とかエラソーなこと考えてました。
でもそんなの所詮は背伸び！ムリだ！…あっさり挫折。
分かったんです、そもそもオレ 意識高い系じゃない。
決めた！
今年は「世のため人のため」はやめて「オレのため」でいきます！
180度全力変わり身です。
他人なんか知らん、世のため人のためなんて柄じゃない。
自分が好きなこと、自分がテンションぶち上げでイェー！ってなる会社を探すぞ！！
…いや、あるわけねぇし。
ってことで、ちょっと考えました。
デラえもん、理系なのでなんとなくメーカー志望。
なんか“モノづくり”ってあこがれる。
自分が作ったもので人が笑ってくれたらなんかこっちも幸せ。
モノ作ってそれでお客さんが対価を払ってくれる、
スゴくわかりやすい、なんか商売の基本な気がする。
ってことで、とある自動車メーカーを選びました。
自動車ってよくないですか、一気に自分の世界を広げてくれる。
ハンドル握ればどこにだって行ける。
思い出しませんか？少年時代、初めて自転車を買ってもらった時の高揚感。
“テンションぶち上げ”とまではいかないが。
あ、そういえば大学の１コ上の先輩が自動車メーカーに入って楽しそうにしてたなぁ。
ってことで、なんも調べずにとある自動車メーカーに応募→すぐ内定。あっさり。
昨年あんなに悩んだのはなんだったんだろ。
…これでいいんだっけ？
今思えば、あっさり決めれたのは、１コ上の先輩がいたから。
「先輩の歩んだルートをトレースしとけば、大失敗はないよねー」
っていう無意識の打算があったんだと思います。
やはりデラえもんには自分の人生のかじ取りをする能力が足りない。
自分で調査、自分で考えて、自分で判断し、自ら行動する、
っていうサイクルを回せなかった。
だって、そんなの誰も教えてくれないじゃん。
でも今なら少しわかります
誰かの指示に従ってると、無難には生きられます。
でもそんな人生は“その他大勢”な人生です。
ちゃんと自分の頭で考えて行動することで、初めて自由になれるんだと考えています。
ともあれ、
一時は挫折しかかった就職ですが、ギリ大学卒業 → 大手自動車メーカー就職っていう
無難なルートを進むことができました。
無難に。先輩の真似して、無難にね…。
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