会社員にはコミュニケーションにも特有の価値観がある
“コミュニケーション”とひと言で言っても一般にはさまざまです。
報告・連絡・相談や会議やプレゼン、雑談・SNSの発信もコミュニケーションの一種です。そして会社員にも特有のコミュニケーションに対する価値観があります。
会社組織で重視されるのは「情報共有」の能力です。
会社ではコミュニケーション(=情報共有)の“目的”と“効率”をとても重視します。組織活動は意思決定の連続です。この価値観を把握しているかどうかが、面接での結果を大きく左右すると思います。
「目的にフォーカスし、効率よく情報共有ができるか」が評価されるからです。
[コラム] 私は一時期“会議漬け”の日々を過ごしていました。朝から晩まで、月から金まで、びっちりと会議が入っていました。トイレにも行けず本当に膀胱炎になりました(笑) そんなスケジュールが常態化すると、おのずと時間効率にシビアになります。モタモタしてるとオシッコ漏れちゃいますから。 そして議題に関係ない話を延々と話す社員は「時間泥棒」とみなされます。時間泥棒は次第に会議には呼ばれなくなるものです。会社組織で意思決定をスローダウンするのはNGです。
コミュニケーションで重視するのは、目的と効率です
[目的意識が強い]
職場でのコミュニケーションには明確な目的があります。
組織活動は意思決定の連続です。
コミュニケーションの目的は意思決定です。
組織で活動する以上、複数の関係者の合意形成が必要です。
意思決定のために判断材料こそが重視されます。
裏返せば「関係のない話を持ち出さない」ことが重要です。
関係のない話に議論がそれて時間を浪費するのはムダです。
余計な話は単なるムダではなく、会社にとって損失と心得ましょう。
[コラム] イヤらしい話ですが、私は職場で話すとき、かならず「これは情報共有なのか、合意形成なのか、雑談なのか」を区別しています。常に円滑にグループを運営し、効率よく業務遂行するためです。 雑談ですら目的があります。「円滑な人間関係構築のために必要十分な雑談をしなければ…」なんていう意識がはたらいていたりします。なんか、損得勘定で会話してるみたいで、自分でも時々イヤになります…。
[時間効率を重視]
時は金なり、会社にとって社員の時間は大切な資産です。
5人で1時間会議をしたら4.5万円の支出とも言われます。1時間の会議で4.5万円の利益を出さないと会社としては赤字業務です。従って、短時間で効率よく意思疎通する能力が重視されます。
[コラム] “エレベーターテスト”というのをご存知でしょうか? 例えば、あなたが朝イチ出社してエレベーターに飛び乗りると、そこには先客として社長が乗っていました。密室で社長と2人きり、ちょっと気まずいですね。そこで社長が話しかけてくれました。「おはよう、元気かね?仕事はなにしてるんだっけ?」 さて、あなたはなんと答えますか? 制限時間は約1分。エレベータ社長室フロアに着くまでです。とっさに社長の知りたい内容を察知し、適切なレベルに要約して、1分以内に紹介しなければいけません。むずかしいですね。 悪い例 「私は現在0RJ2プロジェクトでRH5管理手法の要件定義を実施しており、SGCY探索法を用いて約0.2%のウマーベラス曲線のバウンダリー改善を実現しました!」などと答えたら完全アウトです。 いま、あなたは社長の人生を1分間台無しにしました(笑) 良い例 「新製品○○の開発が完了し、現在は量産体制の準備をしています。私が生産プロセスのボトルネック工程を見直すことで約8%のコストダウンもの目途が立ち、年明けには予定通りの月産1200万台の生産体制が整う予定です」 …これぐらいなら合格点でしょうか。 「 新製品のリリース」という社長の関心ごとに関連させて、専門用語を使わずにあなたの業務を説明できました。あなたの価値も社長に伝わったはず。 採用面接も同じです。面接官が分かる言葉で簡潔に自分の価値を伝えること、これに尽きます。
採用面接の本質を知れば面接は難しくありません、必ず攻略できます!
第3話/全4話へ続く。
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